主な変更点
・MariaDB Enterprise Auditプラグインは、監査が開始されなかった時にクライアントにエラーを送信します。
リロードされると、誤ったフィルター定義によってエラーが発生し、古いキャッシュフィルターが使用され
ます。
バグ修正
<データ損失の可能性があるもの>
・InnoDBでの競合状態が原因で、INSERTトランザクションのコミット時に、挿入されたレコードへの
排他ロックが複数のトランザクションに誤って付与される可能性がありました。これは、サーバーの
クラッシュまたはデータの損失につながる可能性があります。
・INSERT...ON DUPLICATE KEY UPDATEは、複数のキーがある時、レプリケーションモードMIXEDと
STATEMENTの場合マスターとスレーブ間でデータの不整合を引き起こす可能性がありました。これは、
MIXEDに関しては修正されましたが、STATEMENTベースのレプリケーションの場合レプリケーションが
制御することはできません。
・矛盾したスレーブはマスターから再度セットアップされる必要があります。
・DELETEとその後のPRIMARY KEYの更新後、すぐに追加された列の値が間違っている可能性があります。
・インデックス列に対するINSTANT DROP COLUMNは、クラッシュまたはデータ破損を引き起こす可能性
があります。
<クラッシュ、ハング、ストールを引き起こす可能性があるもの>
・InnoDBには独自の並行処理制御innodb_thread_concurrencyがあるので、InnoDBトランザクションの
レプリケーションがハングする可能性がありました。
・外部テーブルがシステムバージョン管理されている場合、ON UPDATE CASCADEで発生する可能性の
あるクラッシュを修正。
<予期しない動作を引き起こす可能性があるもの>
・SET foreign_key_checks=0を設定すると、参照(親)テーブルからインデックスを削除することが
できます。これにより、InnoDBがまるでテーブルがエンジンに存在しないかのように動作する可能性が
あります。
・暗号化されたデータファイルがバックアップ開始の少し前に作成された場合にコピーされなかったと
いう理由でMariaDB Backupが失敗する可能性があったコーナーケースの修正。
・REDOログが512GBより大きい場合、MariaDB Backupは準備フェーズで失敗する可能性があります。
・ユーザーが一時テーブルの暗号化を有効にし、full_crc32形式を使用する場合、一時テーブルの
読み取りでエラーが発生する場合があります。
<パフォーマンスに関連するもの>
・セカンダリインデックスバージョンをスキャンしている間のUndoログバージョンのスキャンを最適化
しました。
・mariabackup --prepareとInnoDBクラッシュリカバリのパフォーマンスの改善、および、InnoDBの
書き込みパフォーマンス。
MariaDB Enterprise Server 10.4.8-3のリリースノート(MariaDB社ウェブサイト):
https://mariadb.com/docs/appendix/release-notes/mariadb-enterprise-server-10-4-8-3-release-notes/
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