主な変更点
・innodb_encryption_threadsを255に制限。
・max_sort_lengthの最小値が8(以前は4)に引き上げられたため、DOUBLEやBIGINTのような
固定サイズのデータ型は、max_sort_lengthの値が小さい場合に切り捨てられません。
・システムテーブルmysql.global_privからシステムユーザーmariadb.sysのUPDATE権限を削除しました。
・DROP TABLE for InnoDBの改善のMariaDB10.5.4からのバックポート。
ストレージエンジンの変更
・本リリースには、Enterprise ColumnStore 1.4.4が含まれています。
バグ修正
<データ損失が発生する可能性があるもの>
・InnoDBの二重書き込みのリカバリはデータページを破壊する可能性があります。
・外部キーチェックを無効にして外部キー制約に違反した後に、プライマリキーを変更しようとすると、
InnoDBテーブルが消える可能性があります。
・削除バッファリングでのInnoDBの破損。
・列の並び替えが発生するとINSERTのロールバックに失敗します。
・同時DMLトランザクションでADD PRIMARY KEYを実行した時にデータが矛盾する可能性があります。
・DROP INDEXの後のInnoDBテーブルの破損。
・CHAR列を拡張するためのALTER TABLEは、インスタントであることが誤って許可されました。
<クラッシュまたはハングを引き起こす可能性があるもの>
・FLUSH TABLES .. FOR EXPORTでのInnoDBデッドロック
・InnoDBデータファイルの拡張子はクラッシュセーフではありません。
・innodb_log_optimize_ddl=OFFはクラッシュセーフではありません。
・パラレルワーカー、STOP SLAVE、FLUSH TABLES WITH READ LOCKを含むデッドロック
・特定のサブクエリパターンを含むSQLクエリを実行するとクラッシュします。
・適応型ハッシュインデックスを削除すると、DDLがInnoDBをロックする可能性があります。
・RESET MASTER TOは、その値が許容最大値2147483647を超えるとクラッシュする可能性があります。
・WITH RECURSIVEの大きなクエリでのクラッシュ。
・再利用されたCTE内の?パラメーターを使用する準備済みステートメントでのクラッシュ。
・query_cacheのサイズを変更するとクラッシュする可能性があります。
・戻り型の精度が0の場合、CREATE TABLE AS SELECTでクラッシュする。
・CREATE TABLEステートメントのENUMまたはSETがその値のいずれかに0x00バイトを持つ場合、
サーバーをクラッシュさせる可能性があります。
・KILLが実行された時にMariaDB Enterprise Clusterノードがクラッシュする可能性があります。
・FLUSH PRIVILEGESの実行時にクラッシュする可能性があります。
・サーバーは--plugin-load-add=server_auditで起動するとハングする可能性があり、mysql.pluginの
レコードは存在しないライブラリを参照します。
・InnoDBのリカバリがサーバーの起動をブロックする可能性があります。
・古いSERVER_AUDITプラグインがインストールされている場合、MariaDB Enterprise Auditの
ロード時に、サーバーが起動時にハングアップします。
<予期しない動作を引き起こす可能性があるもの>
・OSの日時を逆に更新すると、サービスのシャットダウンが失敗します。
・ALTER TABLE .. ANALYZE PARTITIONは、パーティションではなくInnoDBテーブル内の全ての
行の読み取りとロックが原因で、エンジンに依存しない永続的な統計情報が有効になっている場合に
巨大なテーブルに対して数時間実行する可能性があります。
・UPDATE権限がデータベースレベルに存在し、SELECT権限がテーブルレベルに存在する場合、
UPDATEが権限エラーで失敗する可能性があります。
・MariaDB Server 10.2、10.3、10.4の最新リリースについて、書き込みが多いベンチマークで
特定されたレイテンシとスループットのリグレッション。
・インスタントALTER TABLEでのROW_FORMATの不一致。
innodb_default_row_formatがCREATE TABLEとALTER TABLEの間で変更された場合、
インスタントのADD/DROP/REORDER COLUMNが誤ったROW_FORMATで
ダミーテーブルオブジェクトを作成する可能性がありました。
・Windows OSを使用している場合、大きなインスタンスでInnoDBのシャットダウンが遅い。
・START SLAVE UNTIL .. file .. posを使用して並列のオプティミスティックスレーブに
レプリケーションの停止位置を指定すると、指定された停止位置にまたがるトランザクションが
競合のためにロールバックする必要がある場合、定義された位置より早い位置で停止します。
・sql_mode=ORACLEの場合、バイナリログのポイントインタイムリカバリが構文エラーで
失敗します。
・レプリケーションは、sql_mode=ORACLEの場合、CREATE .. SELECT時に
ER_SLAVE_CONVERSION_FAILEDで中止されます。
・mariabackup --prepareは、InnoDB REDOログの適用中にエラーが発生しても、停止しません。
・丸め関数が間違ったデータ型を返します。
・PAM v2プラグインがゾンビプロセスを生成します。
・MariaDB Enterprise Audit使用時のパフォーマンスリグレッション。
・監査プラグインのパフォーマンスのリグレッション。
<インストールまたはアップグレードに関連するもの>
・UNINSTALL PLUGINとUNINSTALL SONAMEは、そのライブラリファイルが存在しない場合、
実行できません。
MariaDB Enterprise Server 10.4.14-8のリリースノート(MariaDB社ウェブサイト):
https://mariadb.com/docs/release-notes/mariadb-enterprise-server-10-4-14-8-release-notes/
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