リリースハイライト
Oracle for MySQL 5.7.39で提供され、Percona Server for MySQLに含まれる改善とバグ修正は次のとおりです。
- プロセス情報を提供するために、SHOW PROCESSLISTステートメントは全てのアクティブなスレッドからスレッドデータを収集します。この実装は、グローバルミューテックスを保持しながら、スレッドマネージャー内からアクティブなスレッド間で反復処理を行うため、特にビジー状態のシステムでは、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。
現在は、新しいパフォーマンススキーマプロセスリストテーブルに基づいて、代替のSHOW PROCESSLIST実装が使用可能です。この実装は、スレッドマネージャーではなくパフォーマンススキーマからアクティブなスレッドデータをクエリし、ミューテックスを必要としません。
・代替実装を有効にするためには、performance_schema_show_processlistシステム変数を有効にします。
注意
MySQL 5.7.39以降の新規インストールでは、processlistテーブルがパフォーマンススキーマに自動的に作成されます。アップグレードによって自動的に作成されることはありません。以前のバージョンのMySQL 5.7からアップグレードし、processlistのパフォーマンススキーマ実装を使用したい場合は、テーブルを手動で作成してください。
・SHOW PROCESSLISTの代替実装は、mysqladmin processlistコマンドにも適用されます。
・代替実装は、INFORMATION_SCHEMA PROCESSLISTテーブルまたはMySQLクライアント/サーバープロトコルのCOM_PROCESS_INFOコマンドには適用されません。
・デフォルト実装と代替実装で同じ情報が得られるようにするためには、processlistテーブルの設定要件を確認してください。
- MySQLは、Windows 32ビットシステムで4GBのテーブルスペースファイルサイズ制限を取り除きます。テーブルスペースの拡張中に誤った計算が実行されたため、この制限が設定されました。
- セッション中にbinlog_checksumシステム変数に誤った値が設定されると、ソースからのバイナリログストリームを要求するために同じセッションで実行されたCOM_BINLOG_DUMPコマンドが失敗します。現在は、サーバーは、チェックサムアルゴリズムのセットアッププロセスを開始する前に、指定されたチェックサム値を検証します。
非推奨と削除
- myisam_repair_threadsシステム変数が削除されました。
- myisamchk --parallel-recoverオプションが削除されました。
改善点
SHOW PROCESSLISTステートメントは、追加のフィールドTIME_MSを表示するようになりました。TIME_MSフィールドは、スレッドがその現在の状態であった時間(ミリ秒単位)に関する情報を提供します。
バグ修正
- PS-8205: DICT_TF2_FLAG_IS_SETの代わりにDICT_TF2_FLAG_SETが使用されました。
- PS-8174: MySQLはシャットダウン時にbuf0flu.cc:3567:UT_LIST_GET_LEN(buf_pool->flush_list) == 0アサーションでクラッシュしました。
Percona Server for MySQL 5.7.39-42 リリースノート(Percona社ウェブサイト):
https://www.percona.com/doc/percona-server/5.7/release-notes/Percona-Server-5.7.39-42.html
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