2023.05.08

Percona

Percona Monitoring and Management (PMM) 2.37.0(リリース日:2023年5月2日)

リリースハイライト

Inventoryビューの改善

PMMのこのリリースでは、PMMでサービスとノードを操作する方法を改善する一連の機能強化が開始されます。この最初の変更では、インベントリオブジェクトに関するより多くのコンテキストを提供し、考えられる問題を調査して修正するためのより実用的な情報を提供するために、Inventoryページを刷新しています。

具体的な変更点は次のとおりです:

  • PMMによって登録された全てのオブジェクトがより明確に表示されるように、Inventoryページのデザインが改善されました。
  • サービスは、監視メトリックに基づくデータベースステータスを表示するようになりました。これにより、インベントリを操作している時にデータベースのステータスをすばやく確認できます。
  • サービスに割り当てられた監視エージェントのライブステータスを示す新しいMonitoring列。これにより、エージェントで発生する可能性のある問題をすばやく見つけることができます。
  • Service SummaryダッシュボードとQueryAnalyticsの結果にすばやくアクセスできるようになり、重要な関連情報を簡単に調べることができます。
  • サービスに関連する全てのパラメータとラベルをまとめた、新しいDetailsセクション。このセクションはデフォルトで折りたたまれているため、必要な時にのみ追加情報を表示できます。

今後の予定は次のとおりです:

これらの変更に基づいて構築される後続のリリースでは、PMM Inventoryが次のようにさらに改善される予定です:

  • サービスとノードをフィルタリングし、より適切に接続するためのより便利な機能。
  • 個々のサービスレベルで作業するのではなく、全体像を把握できるようにクラスターにまとめられたサービス。

Kubernetesモニタリング用の新しい実験的なダッシュボード

重要
これらの実験的なダッシュボードは変更される可能性があります。これらのダッシュボードは、テスト目的でのみ使用することをお勧めします。

3つの新しい実験的なダッシュボードが導入されている、PMM 2.37のリリースをお知らせできることをうれしく思います:

  • Kubernetes Cluster Summary
  • Kubernetes Pods Status
  • Kubernetes Volumes

これらのダッシュボードは、Kubernetesのクラスター、ポッド、ボリュームのステータスとパフォーマンスに関する貴重な洞察を提供するように設計されており、問題を迅速かつ簡単に特定してトラブルシューティングするのに役立ちます。

これらの新しいダッシュボードでPMMを強化し続けるために、フィードバックをお待ちしております。

実験的なKubernetes Cluster Summaryダッシュボード

Kubernetes Cluster Summaryは、次のようなKubernetesクラスターの包括的な概要を提供します:

  • Components(コンポーネント)
  • Node(ノード)
  • Pod(ポッド)
  • PVC status(PVCステータス)
  • CPU
  • Memory overview(メモリの概要)など

このダッシュボードには、クラスターで実行されている全てのワークロードが表示されるため、アクションを実行してそのパフォーマンスを最適化できます。

実験的なExperimental Kubernetes Pods Statusダッシュボード

Kubernetes Pods Statusダッシュボードは、CPU、メモリ、ネットワークメトリックなど、ポッドの状態とパフォーマンスに関する詳細情報を提供します。

このダッシュボードは、ポッドに影響を与える問題をすばやく特定し、ポッドが引き続きスムーズに動作するようにするのに役立ちます。

実験的なKubernetes Volumeダッシュボード

Kubernetes Volumesダッシュボードは、容量や使用状況など、Kubernetesのボリュームに関する洞察をリアルタイムで提供します。このダッシュボードを使用すると、ボリュームのパフォーマンスと使用状況を簡単に監視し、パフォーマンスを確保するために積極的な対策を講じることができます。

これらの新しい実験的なダッシュボードとその使用方法の詳細については、ドキュメントを参照してください。

クイックアクセスと内部使用のために、新しいフォルダを作成し、全ての実験的なダッシュボードを新しいフォルダに移動する手順は次のとおりです:

注意
新しいフォルダーを作成し、全ての実験的なダッシュボードを移動するためには、少なくともEditorロールが必要です。
  1. メインメニューに移動し、ダッシュボードのアイコンにカーソルを合わせます。
  2. New folder(新しいフォルダ)をクリックします。
  3. フォルダの名前を指定し、Create(作成)を選択します。
  4. メインメニューからダッシュボードに移動し、Browse(参照)をクリックします。
  5. 移動先のダッシュボードを選択し、Move(移動)をクリックします。
  6. Choose Dashboard(ダッシュボードの選択)ダイアログボックスで、Folder(フォルダ)オプションのドロップダウンから、ダッシュボードを移動するフォルダを選択します。
  7. 変更を適用するためには、Save Dashboard(ダッシュボードの保存)を選択します。

コンポーネントのアップグレード

VictoriaMetricsがバージョン [1.89.1]にアップグレードされました。

新機能

  • PMM-10913 - PMM 2.37.0以降では、外部PostgreSQLサーバーをPMMのデータストレージとして使用できます。したがって、PMMに障害が発生した場合でも、データは外部ソースに保存されるため、データ損失に伴うリスクが軽減されます。さらに、クラスター化されたPostgreSQLインスタンスもパフォーマンスを向上させます。
  • PMM-11281 - 複数のトランザクションをブロックしてパフォーマンスに影響を与えるデータベースでのロックの競合に対処するために、postgresエクスポーター用のクエリを作成しました。このクエリを使用すると、ブロックしているセッションのPIDと、ブロックされたセッションの数を見つけることができます。積極的なアプローチにより、顧客は根本的な原因を理解することで、応答しないデータベースに迅速に対処できます。
  • PMM-11384およびPMM-11834 - PMM 2.37.0は、PSMDBオペレーターのバージョン 1.13および1.14をサポートするようになりました。
  • PMM-11438 - PMM 2.37.0以降、PMM管理者は内部PostgreSQLサーバーを無効にすることができます。これは、サーバーの微調整に役立ちます。
  • PMM-11439 - PMM 2.37.0以降、PMM管理者は外部PostgreSQLサーバーからメトリックを表示できるようになりました。

改善点

  • PMM-4466 - Grafanaを移行して、SQLiteの代わりにPostgreSQLを使用するようにしました。これにより、Authシステムとセッションのパフォーマンスが向上し、システムの複雑さが軽減されます。
  • PMM-11412 - ダッシュボードをよりユーザー指向に強化し、ステートフル、ポッドなどのメトリックなどのコンポーネントとともにDBクラスターのステータスを表示するようにしました。また、DB名またはDBタイプに基づいてフィルターを適用することもできます。
  • PMM-11832 - メインメニューのBackupオプションにカーソルを合わせると、PMMにサブカテゴリが表示されるようになり、ナビゲーションが容易になりました。
  • PMM-11522 - AdvisorsのデータソースとしてClickhouseのサポートが新たに追加されたことにより、Advisorsはクエリ分析(QAN)によって生成されたデータを使用してデータベースのチェックを実行できるようになりました。
  • PMM-11544 - QANでのEXPLAINクエリの機能が改善されました。
  • PMM-11926 - Advisor InsightsページのUpgrade to a Premium plan(Premiumプランへのアップグレード)のURLの形式を更新しました。
  • PMM-11078 - PMM 2.311でIntegrated AlertingをPercona Alertingに置き換えた後、この非推奨の機能に関連する全てのAPIを段階的に廃止しました。

修正されたバグ

  • PMM-8690 - ARBITERノードのMongoDB ReplSet Summaryダッシュボードで、レプリカセットのラグが誤った値を表示する問題を修正しました。
  • PMM-9775 - QAN: PMMは、UTCに設定されているにもかかわらず、QANの設定されたタイムゾーンを表示できませんでした。
  • PMM-10687 - DBaaS: リリースされていないバージョンのpmm-serverを使用すると、DBクラスターの作成が失敗する問題を修正しました。
  • PMM-11121 - DBaaS: K8sクラスターの1つが応答しない場合、DBクラスターのリストが読み込まれない問題を修正しました。
  • PMM-11226 - K8sクラスターごとに異なるオペレーターのバージョンと名前が表示される問題を修正しました。
  • PMM-11313 - Rows Fetched/ReadダッシュボードおよびUsers by Rows Readダッシュボードが、MySQL User Detailsダッシュボードで機能しません
  • PMM-11555 - ProxySQLの何千ものクライアント接続の場合、Active Frontend Connectionsのグラフは、パフォーマンスの低下によりレンダリングされませんでした。さらに、これはProxySQL Instance Summaryダッシュボードのレンダリングと使用に影響を与える可能性がありました。この問題は解決されました。
  • PMM-11829 - PMM Agentは、PG 12およびPGSM 2.0では機能しません。この問題は解決されました。
  • PMM-11844 - ユーザーがネイティブLDAP認証とTLSを使用してpmm-adminでPSMDBを追加できなかった問題を修正しました。
  • PMM-11862 - PMM UI全体でのAdvisors機能の一貫性のない命名を修正しました。
  • PMM-11875 - ユーザーがSummaryダッシュボードで複数のノードを選択して比較できなかった問題を修正しました。
  • PMM-11904 - バージョン 1.89.1に更新した後、Insight / VictoriaMetricsダッシュボードでIndex SizeパネルおよびConcurrent Insertsパネルが壊れていました。
  • PMM-10795 - ノード名にドット(.)が含まれている場合、MongoDB ReplSet Summaryの下にノードの概要が表示されませんでした。
  • PMM-11465 - QANでのEXPLAINの空の出力の問題を修正しました。
  • PMM-11729 - QANでのEXPLAINのプレースホルダーに関する構文の問題を修正しました。
  • PMM-11849 - ActionsとJobsが常にMongoDBクラスターのプライマリノードで実行される、Advisorsに影響する問題を修正しました。
  • PMM-11934 - 製品ツアーでAdvisors情報が正しく表示されるようになりました。

Percona Monitoring and Management (PMM) 2.37.0 リリース情報(Percona社ウェブサイト):
https://docs.percona.com/percona-monitoring-and-management/release-notes/2.37.0.html


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