オリジナル版:http://lists.mysql.com/announce/1105
2016年9月6日に、MySQL 5.7.15がリリースされました。同製品は、General Availability(GA版)となります。
Changes in MySQL 5.7.15(主な変更点) Security Notes(セキュリティ関連) * The validate_password plugin now supports the capability of rejecting passwords that match the current session user name, either forward or in reverse. To enable control over this capability, the plugin exposes a validate_password_check_user_name system variable. By default, this variable is disabled; the default will change to enabled in MySQL 8.0. For more information, see Password Validation Plugin Options and Variables (http://dev.mysql.com/doc/refman/5.7/en/validate-password-options-variables.html). validate_passwordプラグインは、現在のセッションのユーザ名が、 以前のものもしくはそれ以降のユーザ名にマッチするパスワードを除外するよう、サポートしております。 この機能を制御するために、プラグインは validate_password_check_user_nameシステム変数を公開しています。 デフォルトでこの変数はdisabledとなっておりますが、 MySQL 8.0でデフォルトはenabledに変更される予定です。 詳細はPassword Validation Plugin Options and Variablesページを参照してください。 Functionality Added or Changed(機能の追加、変更) * InnoDB: A new dynamic configuration option, innodb_deadlock_detect, can be used to disable deadlock detection. On high concurrency systems, deadlock detection can cause a slowdown when numerous threads wait for the same lock. At times, it may be more efficient to disable deadlock detection and rely on the innodb_lock_wait_timeout setting for transaction rollback when a deadlock occurs. (Bug #23477773) 新たな動的構成オプションであるinnodb_deadlock_detectは、 デッドロックを無効にすることができます。 並行性の高いシステムにおいて、多数のスレッドが同じロックにより待機することで、 デッドロックはスローダウンを引き起こし得ます。 時には、デッドロックの検出を無効にしたり、 デッドロックが起こった際のトランザクションロールバックを設定できる innodb_lock_wait_timeoutを活用することでより効果を発揮することでしょう。(#23477773) Bugs Fixed(バグ修正) * InnoDB: An operation that dropped and created a full-text search table raised an assertion. (Bug #24315031) テーブル全文検索を削除したり、作成する操作によって、 アサーションを上げてしまう問題を修正しました。(#24315031) * Replication: mysqlbinlog --read-from-remote-server log1 log2 was opening a new connection for log2 without freeing the connection used for log1. Thanks to Laurynas Biveinis for the contribution. (Bug #81675, Bug #23540182) レプリケーション:"mysqlbinlog --read-from-remote-server log1 log2"を実行すると、 log1に使われる接続を開放することなく、log2への新しい接続を開始していた問題を修正しました。 Laurynas Biveinisに感謝します。(#81675, #23540182) * mysqld_safe attempted to read my.cnf in the data directory, although that is no longer a standard option file location. (Bug #24482156) mysqld_safeはデータディレクトリの中でmy.cnfを読み込もうとしていたが、 それはもう標準的なオプションファイルの格納先ではなくなりました。(#24482156) * For mysqld_safe, the argument to --malloc-lib now must be one of the directories /usr/lib, /usr/lib64, /usr/lib/i386-linux-gnu, or /usr/lib/x86_64-linux-gnu. In addition, the --mysqld and --mysqld-version options can be used only on the command line and not in an option file. (Bug #24464380) mysqld_safeを使用するには、--malloc-libの引数が/usr/lib, /usr/lib64, /usr/lib/i386-linux-gnuもしくは/usr/lib/x86_64-linux-gnuの ディレクトリでなければなりません。 さらに、--mysqld andと--mysqld-versionオプションは、オプションファイル内ではなく、 コマンドでのみ使用することができるようになりました。(#24464380) * It was possible to write log files ending with .ini or .cnf that later could be parsed as option files. The general query log and slow query log can no longer be written to a file ending with .ini or .cnf. (Bug #24388753) オプションファイルとして解析される.iniもしくは.cnfを拡張子に持つ ログファイルを書くことができました。 一般クエリログやスロークエリログは、 .iniもしくは.cnfを拡張子に持つファイルには書き込まれないよう修正されました。(#24388753) * Privilege escalation was possible by exploiting the way REPAIR TABLE used temporary files. (Bug #24388746) 権限昇格が一時的なファイルを使ったREPAIR TABLEによって可能であった問題を修正しました。 (#24388746) * A blank server name in CREATE SERVER statements produced a server exit rather than an error. (Bug #23295288) CREATE SERVER文においてサーバ名が空欄であった場合に、 エラーが起こるよりもむしろサーバが落ちてしまっていた問題を修正しました。(#23295288) * The optimizer failed to check a function return value for an area calculation, leading to a server exit. (Bug #23280059) オプティマイザが計算領域の値を返すファンクションのチェックに失敗すると、 サーバが落ちてしまう問題を修正しました。(#23280059) * A prepared statement that used a parameter in the select list of a derived table that was part of a join could cause a server exit. (Bug #22392374, Bug #24380263) プリペアドステートメントがJOINの一部であるderivedテーブルのリストの中で パラメータを使用している場合、 サーバが落ちてしまう問題を修正しました。(#22392374, #24380263) * MEDIUMINT columns used in operations with long integer values could result in buffer overflow. (Bug #19984392) 長い整数値での操作にMEDIUMINTカラムが使われていると、 バッファのオーバーフローが起こってしまう問題を修正しました。(#19984392) * EINTR handling in the client library has been fixed so that interrupted read and write calls are retried. Previously, EINTR was ignored. (Bug #82019, Bug #23703570) readやwrite命令が再実行されるのを妨げるために、クライアントライブラリでの EINTR使用が修正されました。 以前、EINTRは無視されていました。(#82019, #23703570) 上記以外にも、さまざまな変更やバグ修正が行われています。 それらを全て確認する場合は、下記リリースノートを参照して下さい。 http://dev.mysql.com/doc/relnotes/mysql/5.7/en/news-5-7-15.html
MySQL5.7は、世界的に注目されているオープンソースデータベース「MySQL」の最新の開発バージョンです。MySQL5.6の後継バージョンにあたり、様々な機能や特徴があります。
- パフォーマンスやスケーラビリティの向上 - JSON形式のサポート - マルチソースレプリケーションの実装 - SYSスキーマの導入 - セキュリティの向上 - InnoDBにおけるGIS(位置データ)の対応
MySQL5.7には、上記以外にも様々な特徴があります。詳細については、下記URLを参照してください。
http://mysqlserverteam.com/whats-new-in-mysql-5-7-generally-available/
新たなサーバにMySQL5.7をインストール、または利用中のMySQLからMySQL5.7にアップグレードする際の情報については、以下を参照してください。
http://dev.mysql.com/doc/refman/5.7/en/installing.html
下記のダウンロードページから、MySQLのソースコード及び多数のプラットフォーム用バイナリが入手可能です。
http://dev.mysql.com/downloads/mysql/
その他、ご不明な点がございましたら、以下の公式リファレンスマニュアルをご利用いただけます。
http://dev.mysql.com/doc/refman/5.7/en/
以上